週末は新製品の最終の試聴を行っていました。NUMEROシリーズでは、プロオーディオ、コンシューマーオーディオ問わず幅広く使用してもらえるような製品づくりを心がけています。ここしばらくはデジタルケーブルが続いています。今回は、プロオーディオで使用されているデジタルオーディオケーブルです。
民生用機器では、デジタルケーブルというとS/PDIF規格の同軸ケーブルと光ケーブル等がありますが、プロオーディオではAES/EBU規格のデジタルケーブルがあります。民生用のケーブルと大きく異なるのは、信号線が民生用では1芯なのに対し、信号線が2芯対撚りのツイストペア型になっている点です。ケーブルを長く使用する場合でも、耐ノイズ性に優れた平衡接続が使用されています。ちなみにさらに高い周波数帯域に使用されるLANケーブルや、USB、HDMIなどもツイストペアが基本です。
今回企画した2012Xは、導体にPCOCCを使用したAES/EBU 110Ω デジタルオーディオケーブル です。NUMEROシリーズのデジタルケーブル(1010,4207,8138)で繰り返し使用しているPCOCCは、Pure Crystal Ohno Coutinuous Casting の略で、OCC連続鋳造方を用いて一方向に凝固させることにより、結晶の数を極限まで減らした高純度無酸素銅です。弊社ではこの導体を使用したオーディオケーブルを長年生産していますが、アナログケーブルでは、この導体特有の響きがあって、そこが魅力的でもあります。GOURDのアナログケーブルでは、全体の音のバランスを探求して他の導体と混合させて使用しています。一方、GOURDのデジタルケーブルでは、幾度かの試聴を経てPCOCCを選択しています。PCOCCは硬銅なので、扱いにくい点もありますが、他の導体には無い魅力を持っていると思います。
また、新たに2012Xでは、絶縁体を発泡させることにより、静電容量を小さくして高周波信号の減衰を抑えることを試みています。
最近では、コンシューマーオーディオ機器にもAES/EBUのレセプタクルが取り付けられているものが増えてきているので、活用していただければと思います。
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